買わせる文章の書き方

文章の作り方

文章の作り方

1、ブレッドで読む人の興味を引く

商品のベネフィット(購入者が得る恩恵・利益)を見やすく箇条書きにしたものがブレッドです。

 

注目してもらうために、ブレッドの文頭には行頭文字を入れるのが一般的です。掲載する媒体にもよりますが、10個前後が無難なところでしょう。

 

ざっと流し読みしながら、気になるポイントで目を止める方がほとんどなので、いかにして文中に「気になるポイント」を作れるかが勝負どころです。このとき使えるのが、視覚的に注意を引きやすいブレッドなのです。

 

2、安さの訴求は「イメージしやすさ」と「安さの理由」で

人はイメージできないものに対して興味を抱きにくいものです。具体的な言葉(安さをイメージしやすい言葉)を使うだけで、読む人の購買意欲が刺激されやすくなります。なお、「比較」を使って、安さをイメージさせる方法もあります。また、価格(安さ)の理由を明確にするのも人を納得させる一つの方法です。

 

3、五感を刺激するシズルを書く

「シズル」の正体は、読む人の五感(視覚、聴覚、臭覚、触覚、味覚)を刺激する表現力です。シズルには、読む人の頭に鮮明なイメージを浮かび上がらせるパワーがあります。

 

五感を刺激するには、ワクワク、サクサク、ぬるぬる、ズバッと、サクッとなど、擬音語(生物の声や無生物の出す音を表す語)や擬態語(動作・状態などを音で象徴的に表現する語)を使う手もあります。また、読む人がイメージしやすい形容詞を使って五感を刺激することもできます。

 

4、Q&Aで読者の不安を取り除く

ターゲットが「聞きたい」「知りたい」と思っていることの答えを「A」に書かれていれば、購入や契約の確率が高まります。また、ネガティブな質問に対して、納得力を持たせながら、丁寧かつ誠実に回答できれば、読む人の不安を取り除くことができます。

 

5、ベネフィットを「ビフォーアフター」で語る

「使用前→使用後」の変化を目の当たりにした人の頭の中で、得られるベネフィットが鮮明になるので、ビフォーアフターを載せる意義は小さくありません。「使用前→使用後」の変化は、買わせる文章の特効薬なのです。

 

6、読む人の疑問に先回りして答える

「買わせる文章」を書くときには、「読む人の疑問や質問にしっかりと答える」という意識が大切です。

 

事前に、不安を払拭する情報を盛り込むことが必要です。「備えあれば憂いなし」の格言は、「買わせる文章」にも通じます。「備え=読む人の疑問に先回りして答える」です。

 

7、「不を維持する代償」を伝える

商品・サービスのなかには、不便、不快、不安、不満、……など、人々の「不」を解消するために生まれたものが多くあります。

 

ベネフィットを語るだけでは興味を持たれにくいケースもあります。そういうときは、不を維持すると、この先、どのような結果が待ち受けているかを伝える方法が有効です。「不を維持することの代償」を自覚してもらうことで、潜在的顧客の背中を押すことができます。

 

8、弱点・欠点を書く+リカバリー力を発揮する

いずれ消費者に知られる弱点・欠点は、あえて事前に開示することで、消費者の共感や信頼を勝ち取ることもできます。隠すことで消費者が間違いなく不利益を被る情報は、事前に開示したほうが賢明です。隠すのではなく、リカバリーに力を注ぎましょう。

 

9、親しみを感じさせる

人は、相手に親しみを感じると、比較的抵抗感なくモノを購入するようになります。文章の場合も読む人と同じ価値観を盛り込むことで、親しみを感じてもらいやすくなります。

 

自己開示をすることで親しみを感じてもらいやすくなります。自己開示とは自分の情報(感情、経験、人生観など)を他人に伝えることです。自己開示によって得られるリターン(=お客様が感じる親しみ)に目を向けましょう。

 

10、限定感を打ち出す

人には「限定されると欲しくなる性質」があります。例えば、期間限定、人数限定、品数限定、地域限定、限定生産、会員限定、限定モデルなどがあります。「限り」を突き付けられることで、読む人に「手に入りにくい」「この機会を逃がしたら、もう二度と買えないかもしれない」「他の人に取られるかもしれない」という緊張感が生まれ、かえって購買意欲がくすぐられるのです。

 

「そこでしか買えない」という限定感が商品の希少性を高めるのです。

 

ただし、いつもいつも「限定感」のアピールは逆効果です。「限定感」の使い過ぎと煽りすぎには、くれぐれも注意しましょう。

 

11、「特典」で特別感を打ち出す

日本人は特典が好きです。特典には、抗おうにも抗えない不思議なパワーが秘められているのです。「買わせる文章」を書く時にも、このパワーを利用しない手はありません。

 

ただし、「特典を付ければ売れるだろう」という考えは危険です。世の中には特典があふれているため、ちょっとやそっとの特別感では、ありがたみを感じられません。商品同様、特典でも必要なのが、ターゲットの心理心情の見極めです。読者に圧倒的な価値と驚きを与えましょう。

 

12、最後に「行動を促す言葉+行動することで得られるメリット」を書く

読み手に行動を起こさせる簡単なテクニックがあります。それは、文章の最後に「行動を促す言葉を書く」ことと、「行動することで得られるメリットを書く」ことです。

 

人は、思った以上に行動しません。電話番号が書かれてあっても、そこに電話しようとは考えません。「今すぐお電話ください」と書かれているのを読んで「ああ、電話してもいいのね」と気づくものなのです。

 

13、重要なポイントを繰り返す

ウェブ上のセールスページなど、書くスペースに余裕がある場合は、伝えたいメッセージを繰り返し書く方法が有効です。繰り返しと言っても同じ言葉ではなく、表現に変化を付けながら、あるいは視点を少しずらしながら、読む人にじわじわとメッセージを浸透させていきましょう。何度も言われることによって、読む人は「ここがポイントなのね」と気づくのです。

 

重要なポイントを繰り返し書く方法は、「モノを買わせる文章」のみならず、「人を動かす文章」にも使えます。

 

人は一度言われたぐらいでは、なかなか理解できない生き物です。強調しておきたいポイントがあるときは、繰り返し書くことを検討してみましょう。

 

14、具体的な言葉を使う

抽象的な言葉→イメージしにくい=興味を持ちにくい
具体的な言葉→イメージしやすい=興味を持ちやすい

 

情報過多な時代の中で自社商品・サービスをを選んでもらうためには、具体的な言葉で興味を持ってもらう必要があります。言葉を具体的にするだけで、訴求力が格段にアップします。

 

「聞こえのいい言葉」で何となく雰囲気を伝えるのではなく、読む人が興味を持てるように具体的な言葉を使いましょう。

 

15、数字を上手く活用する

数字は「どう使うか」によって、文章の説得力や、読む人に与える印象が大きく変わります。

 

実際の数字を出すよりもパーセンテージで示したほうがインパクトを出せるようなら、パーセントの表記を検討したほうがいいでしょう。

 

数字の効果を最大限に引き出すためには、どういう使い方・見せ方をすればいいか、よく考えましょう。

 

16、冗長な文章は、百害あって一利なし

冗長な文章は、読む人にストレスを与えます。冗長な文章では、要領が頭に入ってきません。伝わらなければ、人の心は動きませんし、購買意欲も湧きません。

 

買わせる文章の理想は、中学生でも理解できるくらい「わかりやすい文章」です。言葉のムダをなくして、平易な簡潔な文章を心がける必要があります。難しい専門用語は、原則として使わない。使う場合は、かみ砕いた説明を添えるようにしましょう。

 

17、タイプ別にアプローチする

どんな言葉に心を動かされるかは、人間のタイプによって異なります。文章で人の心を動かしたいんであれば、読む人のタイプを事前に把握しておくといいのです。タイプ別、反応しやすいものは、次の通りです。
@論理的思考タイプ…データ、根拠、実績、機能、効率、数字、固有名詞
A感情優位タイプ…ストーリー、五感・感性をくすぐる言葉、想像力を掻き立てる言葉、感動、喜怒哀楽
B不安優位タイプ…不安を自覚させる言葉、苦言、叱咤、脅し
C好奇心旺盛タイプ…新しさ、楽しさ、画期的、物珍しさ、ユニークさ、流行
D損得勘定タイプ…利益、お買得、金銭的価値、付加価値、ステータス、儲かる、稼げる、権威、保証、特典、確証

 

18、媒体やツールに応じて書き方を変える

「買わせる文章」を書く時には、使う媒体・ツールの特性を見極めながら、文章を書き分ける必要があります。

 

ウェブ上のセールスページであれば、商品の詳細を丁寧に書いて、見込み客の信頼を勝ち取る必要があります。また、購入に対する抵抗感を取り除いて、「購入ボタン」をクリックするところまでわかりやすく誘導しなければいけません。もちろん、ファーストビューで読む人の興味を引き付けて、最後まで読ませ切る展開力も必要です。

 

19、「買わせる文章」「動かす文章」は自問自答の結果だ !

「買わせる文章」において、「自問自答」する力は極めて重要です。

 

「自問自答」で力を注ぐべきは「自問」です。「自問」は、自分がしたい質問をするのではなく、読む人の代わりに行うものだからです。商品について、お客様たちはどんな質問をしてくるだろうか? それを考えることによって、文章に盛り込む材料が棚卸されていきます。一人インタビューのようなイメージです。自問自答で大事なのは、お客様の代弁ができているかどうかです。お客様の代弁をするには、徹底してお客様の気持ちを考えなければいけません。質問に答えられない様であれば、その段階で調べるなどして、答えを出す必要があります。

 

5W3Hのなかでも、とくに「Why(なぜ)」や「How(どのように)」を使った質問は、深い答えを引き出したいときに有効です。

 

自問自答のプロセスは、企画書や提案書を作るときにも有効です。自問自答を済ませて作った企画書は、読む人が知りたい情報を網羅した、いわば「穴のない企画書」です。

 

20、読む人の反応を決める

文章を書く前に、読む人の反応を必ず決めてください。文章を書くときに、そのゴール地点を決める(=読む人の反応を決める)という意識がたいへん重要です。読む人の反応を決めるもう一つのメリットは、読む人の視点が得られる点にあります。反応する人の気持ちに入り込むことで、彼らがどんな言葉や情報を求めているかが見えてくるのです。相手本位の欠如では、当然、結果にも結び付きません。

 

21、推敲に力を注ぐ

「推敲」とは、文章を吟味して練り直すことです。文章で結果を出している人ほど推敲に力を入れています。読む人の気持ちになって、彼らが「この商品を買いたい」と思うまで磨き上げましょう。

 

推敲するときは、読む人の気持ちになって、できるだけ厳しく自分の文章にツッコミを入れていきます。ツッコまれた箇所を真摯に改善していけば、「買わせる文章」で得られる効果を最大化できるはずです。

 

22、「PDCA」で「買わせる文章」の精度を高める

「買わせる文章」をかくうえで、結果の検証と文章の改善は不可欠です。「買わせる文章」を書く際は、一度出た結果を検証したうえで、盛り込む内容や表現方法を改善していくことが大切です。「PDCA」を繰り返すことによって「買わせる文章」の精度が高まっていくのです。

 

23、相手本位のセンスを養う方法

普段何気なく読んでいる文章を「意識的に読む」だけで、「買わせる文章」を書くセンスが格段に上がります。文章を読んだときに書き手の意図を探ってみましょう。特に、自分の感情が大きく動いたときは、書き手の意図を探る大きなチャンスです。「Why=どうして」を重ねて、書き手の意図を論理的に探る必要があります。

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